はるかなる朝 (MF文庫)

はるかなる朝 (MF文庫)

描かれた時代はばらばらだし、統一的なテーマも伺えないので、ちょっと意図がわからない短編集。単行本のほうは読んでないのでわからないが、同じ構成なのか。8篇のうち、比較的枚数の多い2編が『妖女伝説』とかぶっているので、損した気分。
たいていの漫画家はそうなのかもしれないけど、デビュー当時の作品は、一編の短編の中でもどんどん絵が変わってくる。この短編集も、表題作の1ページ目と最後のページの、絵の違いにびっくり。しかしこの未来社会の描写はとても懐かしい。建物が曲面で構成されていて、用途のわからないアンテナらしきのものや巨大なレンズ型の物体がくっついていたり。
あとがきで初めてこの著者の文章を読んだが、とても下手。この先もやはり漫画家でいてほしい。