Emilie Simon@原宿アストロホール

つい数日前にこのライブの存在を知り、やらなきゃならないことは色々あれども全部うっちゃって駆けつけた。
ジャケ買いしたアルバムがあまりに良かったし(http://d.hatena.ne.jp/revelation/20051123/p1)、このタイミングで来日するというのも何かの縁ではなかろうかと。
Rita MitsoukoのFredをゲイにしたような兄ちゃんと、Monochrome Setのヴィドをむさ苦しくしたような兄ちゃんに続いて登場したEmilieはとても小柄なのにオーラ満開で、これだけでも来た甲斐があったような気になる。「天使のような」とか「妖精のような」と、臆面もなく形容してしまいたいほど。頬骨が少しでていて顎が割れていて、フランス女はこうでなきゃ。
白地に黒のストライプが入ったレオタードとやはり白いバレエのチュチュのようなものをまとっていたが、決して少女趣味ではなく、1978年生まれということで結構いい歳ではあるけれどもとても似合っていた。
左腕には懐かしのデータグローブのようなものを装備しており、これはヴォイスチェンジャーというか一種のエフェクターで、歌いながらときおり操作していた。このサイバーな装備や兄ちゃん達も含めて全体的にモノトーンでまとめていて、このセンスはとてもおれ好み。
兄ちゃんといえば、Fred似のほうは不思議な楽器を操っていた。動作原理はテルミンと同じもののように思える、透明な半球から数個のピックアップが突き出たものと、長方形の枠の内側にたぶん半導体レーザーと光学センサーをグリッド状に配置したもの。どちらも手をかざしたり光を遮ったりすることによって音色が変化するのだが、コンビニ袋をガサガサしたりガラスのコップを叩いたり、パフォーマンスも面白かった。
Emilieは始終ニコニコしていて、アクションもキュート。曲はとてもわかり易いものばかりで、これだけわかり易いのは裏に隠された別な意図があるに違いないと勘繰らずにはいられないようなわかり易さ。英語の歌詞も超簡単。例の舌っ足らずなロリータボイスも意外に声量があり、とてもよかった。1時間しかやらなかったけど、それでも大満足。