山岸凉子『テレプシコーラ』10

このマンガを読め! (2007)萩尾望都よしながふみの対談をうっかり読んだら、本作のものすごいネタばれをしていて、70年代少女漫画風に言うなら「モー様のイケズぅ」てなところ。だからこの展開は知ってはいたけれど、それでも実際に読んでみると、想像以上にショックだった。
そして後半、第一部の締めくくりに相応しいクライマックスを迎えるのだが…。こんなに興奮しながら漫画を読んだのは、たぶん初めての経験だ。涙と鼻水は同時に出てくるし、動悸は高まり体は震えるし。『アラベスク』第2部でノンナが「ラ・シルフィード」を踊るシーンに勝るとも劣らない。正直なところ画力はあの当時よりもだいぶ落ちたが、画だけじゃあないんだな。
いずれ第2部が始まるのだろうけれど、これだけ素晴らしいクライマックスを見せられたら、続きはゆっくり描いてくださっても結構ですよという気持ちになる。
関係ないけど、ISBN番号が13桁になりましたな。