『眠り姫』

http://www.nemurihime.info/
山本直樹の漫画が映画化されるのは、『あさってDANCE』に続いて2作目か?
たまたま気がついてよかったけど、3日間しかやらないので、あやうく見逃すところだった。明日の金曜日に行こうかなと思っていたけど予定が入ったので、今日行ってきた。シアターキノに行くのは超久しぶり。
サイトを見ると、キャストのところが「声」になっている。実写のはずなのにと不思議に思っていたら、人物はシルエットか手くらいしか映らなくて、ほとんど声だけでストーリーが進むのだった。
映像的には、カメラはほぼ固定されていて、学校や主人公の部屋、ファミレスなど無人のシーンのつながりだけで構成されている。でもそれらのシーンの雰囲気がいいし、つながりがとても上手いので、飽きずに観られた。斬新というほどではないものの、この手法は、やはり山本直樹の『フラグメンツ』を思い起こさせる。
ただ、残念なのは、音楽が今ひとつだったこと。音響や音そのものはちゃんとしているのだけど、曲が良くない。昔の円谷プロの映画みたいな、心理的効果を狙った前衛音楽という感じ。
しかし、原作を読まない人がこの映画を観ても、ストーリーがわかるのだろうか。散らかった部屋の感じやセリフなど、かなり原作に忠実ではある。しかし原作は、人物の表情や動きが見えないと理解できないシーンが結構多いので、人物がほとんど出てこないこの映画は難易度が高いと思う。
ところで、エンドロールに「斉藤唯」の名が。俳優の顔が出てこない映画なので確かなことはわからないが、もしかして、元AV女優の?