『ストップ!!ひばりくん!』事件その後

ああ、確かにおれはこう書いたさ。お問い合わせフォームに。

初出一覧によると、「はいりません!!の巻」と「ハアト・ブレイク・Valentineの巻」がどちらも1982年3月1日号に掲載されたことになっていますが、これは正しい情報ですか?

「これは正しい情報ですか?」
この文法は「はい」または「いいえ」のいずれかで回答が可能な文型であり、従ってこの問いに対して

ご指摘いただきました初出一覧の部分は、編集部の間違いでございます。

とだけ答えるのは、絶対的に正しい。誰が何と言おうと圧倒的に正しい。
仮に、問いそのものに「私は正しい掲載号を知りたいのだ」という含意の存在が、充分に訓練された想像力の持ち主(そう、例えば日本有数の大出版社における勤務が可能な程度の)には明らかであろうとも。
いや、正しいだけではなく、これは限りなく理想に近い回答であるのかもしれない。なぜならば、先の問いに対して真偽のいずれか以外の情報、特に上述のような含意に対する回答を示し、かつその回答に誤謬もしくは不足があろうものなら、それはすなわち粘着気質の漫画おたくと思えるこの質問の主(つまり、おれ)に更なる攻撃の糸口を与えるという自殺行為以外の何ものでもないからだ。更に、「間違い」を犯した主体を「弊社」などとせずに「編集部」とすることにより、出版社としての直接的な責任を回避しつつ攻撃の矛先を第三者へと誘導するという(編集業務を行ったのがこの会社ではないことをおれが知っている、ということを彼らは知っているからだ)、これはなんという狡猾で老獪な手管であろうか。
かように知略に長けた老練の策士を相手に、浅薄な知識と無に等しき経験の下に軽挙妄動を繰り返す私など歯が立つわけがない。真実はこのような取るに足らぬ一般市民に手が届くところにあってはいけないのだ。きっと小学館クリエイティブの地下には秘密の部署があり、そこでは存在そのものも確かではない敵国から真実を隠すために随時記録の改竄いや修正が行われているのだ。ならば私はこの件から手を引こう。二足す二は五である。無知は力なり
去年も『神代の国にて』で同じような経緯があったことも、そのときと同じ人物からの返信であったことも、どうやら消費者からの問い合わせに関しては定型文が適用されており、時候の挨拶のみが都度変えられているらしきことも、今回はなぜかHTML形式でメールが送られてきたことも、かの「編集長」がエゴサーチならぬ江口サーチ(おれ今うまいこと言った)で頻繁に我が拙きブログを見に来るのも、すべてが巧妙に仕組まれた罠なのだ。
私はすでに喋り過ぎた。私には聞こえる、私を社会的に抹殺しようとする者の足音が。そして私が振り向くとそこには