『アーバンギャルドの五月病総会』


アーバンギャルドは知らないけど、バニラビーンズとキノコホテルが出るので行くことに。B組だけど、人生で初の整理番号1番だった。
開演10分前に突然会場右側の小さいステージで演奏が始まったが、「装置メガネ」というユニットだった。といっても、ステージがよく見えなかったので、ソロだったのかも。いずれにしても、知らん。曲はわりと良くて、素のときのクラウザーさんの歌みたいだった。
キノコホテルは、前回観たときよりもさらに上手くなってた。3月の末にNHKMUSIC JAPANに出ていて、ドラムのファビエンヌ猪苗代が常にニコニコしていたのが印象的だった。なので今日は専らドラムに注目してたのだが、やはり終始満面の笑顔で、実にいいんだなあ。
それにしても今日の彼女たちの演奏は素晴らしかった。4人の個性がぶつかりあうことなく、バンドとしての圧倒的な存在感があったし、MCも面白かった。支配人のマリアンヌ東雲は、ハレンチ担当でもあるらしい。
唯一突っ込みどころがあるとすれば、ガレージロックと呼ぶには演奏が上手すぎることか。とにかくオレはキノコホテルを断固支持する。
ライブ後に、タオルと『サロン・ド・キノコ』というCD+DVDを購入。おまけで、モノクロのブロマイドと、パッケージの裏に「今夜もしっかり頼むわよ…」と書かれたコンドームをもらった。
続いて、バニラビーンズ。新曲は、CMで使われている部分だけなら今までの路線の延長上にあるように聴こえるが、全体的にはアレンジとかシンセの使い方が完全に80年代。歌詞に「ウインク」という言葉が出てくるのは、ちょっとしたお遊びかな?Perfumeの場合は最近の曲やライブにおけるメドレーではPPPHのようなアイドル歌謡的お約束を排除するよう意識しているのが窺えるが、バニラビーンズは逆にサービス精神の顕れなのか積極的にこういった様式を取り入れているように思われる。なーんて、完全に妄想だけど。
今日のお菓子撒きはフェリックスガムだったが、キャッチし損ねてしまった。
ラストの曲は「ニコラ」で、本人たちも言ってたけど、この曲は泣ける。本当に、この娘たちには不思議な魅力があるなあ。
やはりライブ後にTシャツを購入し、入場時に配布された「超月刊 バニラビーンズ」という冊子と一緒にサインをしてもらい、握手もしてもらった。エヘヘへ。
ということで、今日はとても満足した。なので以下は読まなくていいです。










アーバンギャルドは予備知識なしに初めて観たんだけど、浅くて薄っぺらくてギャグも笑えなくてなんだかな。音楽的には特に語るべき特徴を持たず、そもそも音楽という土俵での勝負を最初から放棄していると思われる。時おりビジュアル系くずれの音が混ざったりするといった、節操のなさにもそれが表れている。ネット文化の悪しき刹那的側面に便乗し、似非メンヘル調とでもいうべき演出とアートワークでもって、彼らを支持する者の貧弱な知性と閾値の低い感性の隙間につけこむだけの空虚な疑似エンターテインメントである、と断言してしまおう。コンテンツあるいはビジネスとしてそのようなコンセプトは成立するだろうが、それならばネタとして徹底し、受け手に幻想を与え続けるべし。
例えば予め戸川純を知っていれば、椎名林檎がそのエピゴーネンにすぎないことは容易にわかるだろう。しかしもちろんそのような笊の目から漏れてしまう、つまり手っ取り早く身の回りにあるもので満足してしまい、その先にあるものを求めるという発想すら持たないスイーツ層もまた存在するわけで、そのような人種にはまあ受け入れられるのだろうし、それが悪いことだとは思わないが、オレはそんなモノにはコミットしたくない。
あまりに呆れたので、滅多にしない愛のない「disり」をしてみました。