森奈津子『二人のひとりあそび』

二人のひとりあそび (徳間文庫)

二人のひとりあそび (徳間文庫)

往復の車中とサイン会の行列待ちで、ほとんど一気に読んでしまった。
これは珍しく、男性がよく登場する。いずれも、女性から玩ばれる対象という設定ではあるが。後半にはいつものレズビアンものが多いが、このあたりの経緯は、作者の「あとがき」でも述べられている。
ほぼ全編がいわゆる官能小説ではあるのだけれど、ちょっとしたホラーやアンファン・テリブルもの、ファンタジーテイストのものもあって面白い。特に「永遠の花婿」が、ストーリーテリングの上手さがさりげなく表れていて、よかった。