唐沢なをき『電脳なをさん Ver.1.0』

電脳なをさん ver.1.0 (電撃コミックス EX)

「編集部の意向で」比較的最近のネタのものを集めたようで、その結果多くの作品が未収録となった。しかし編集部は何を考えてるのかなー。『電脳なをさん』を読む層なんて、ITネタよりも特撮や昔のマンガのパロディを求めているに決まっているだろう。数年どころか、半世紀くらい前のネタにだってついていける勢いだというのに。ITネタにしても、むしろ今の時代こそ、数年前のニュースが重要かつ面白いんじゃないのか。特にAppleユーザなら。
しかしこの、つげパロディの安定感はどうだ。増刊に収録されていた「散歩の日々」も入ってるし、「峠の犬」なんか最高だ。今回は諸星大二郎のパロディもあって、「い・い…いんてる はいってるの」で爆笑してしまった。ところで、黒沢年男(現・年雄)の「時には娼婦のように」がやたら出てくるんだけど、なんかあったっけ？iTSで試聴したらすげえ可笑しくて、つい買ってしまいそうになった。
まあとにかく、未収録作品が日の目を見るよう、切に望むわけであります。