諸星大二郎『緒怪志異』阿鬼編

五行先生ってこんなにお茶目だったっけ。ドジを踏んだり皮肉を言われて「ムッ」としたり、双葉社版では気がつかなかったけど意外だ。さらに作者までもがあとがきで愚痴をこぼしていたりして、なんだか可笑しい。
眼光娘娘はどことなく『西遊妖猿伝』に出てくる竜児女か二娘のよう。妖猿伝ではあまり幸福とは言えなかった彼女たちだが、天帝に徳を認められて神として祀られるようになったと思えば、なんだか救われたような気がするじゃないか。