星野之宣『星を継ぐもの』2
- 作者: 星野之宣
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/11/30
- メディア: コミック
- 購入: 6人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
前半では、月がない頃の地球に関する科学的議論が行われるが、ここには「ガニメアン三部作」だけではなく「揺籃の星」シリーズのテイストも感じられる。ホーガン作品の集大成的な趣があって、ファンとしてはとても嬉しい。この議論自体には疑問を感じないわけではないが、後の伏線なのかもしれない。
ホーガンの原作でも登場人物(人間とは限らないが)たちはとても活き活きと描かれていたが、漫画化されたからといって決してその輝きは失われていないし、原作の読者の期待を裏切らない。仮にこの漫画のほうを先に読んだとしても、きっと満足したことだろう。
ガニメアンや宇宙船のデザインも秀逸だが、ダンチェッカー教授のキャラクターがますます魅力的になってきた。作者の、原作と原作者に対する深い愛を感じる。
ところで、星野之宣作品で、ヒューマノイドの地球外知的生命体がはっきりと描かれているのは珍しい。というか、今までに読んだ作品の中にはなかったような。