サルトルとボーヴォワール

実存主義を知らなくても楽しめるが、第二次大戦前後のフランスの哲学・文学状況をある程度知らないと難しいかも。約20年くらいの物語をわりと短めの尺にまとめているので、展開が早い。ギリギリついていけた。
ボーヴォワールのほうが出番が多いし、サルトルの哲学よりもジェンダー論に焦点が当てられているようで、ボーヴォワールが主役のような感じだった。
映像に関しては、サルトルがメスカリンをキメたときに見る幻覚はいかにも今日的なCGかと思えば、第二次大戦や当時のアメリカの風景にはめ込まれる場面では、今どきこんなチープな技法は使わないだろういうくらい古くさい。全体的に波があって、ここはもう少し頑張ってほしかったところ。