エドモンド・ハミルトン『フェッセンデンの宇宙』

フェッセンデンの宇宙 (河出文庫)

フェッセンデンの宇宙 (河出文庫)

奇想コレクションはなんとなくスルーしてしまったので、文庫で。
はじめて「フェッセンデンの宇宙」を読んだのは、たしか小学生のとき。子供心に、強烈に印象に残った。なので、おれにとってハミルトンというと、『キャプテン・フューチャー』や『スター・ウルフ』のようなスペース・オペラではなく、この「フェッセンデンの宇宙」だ。あ、でも『スター・キング』は読んでるな。これも好きだった。
こうして改めて短編集を読んでみると、表題作もそうだけれども全体的に漂う陰鬱な雰囲気やブラックユーモアがいい。あと、『スター・キング』にもいえることだけど、「ここではないどこか」への畏怖や憧れ、というテーマが多いのが印象的だった。