SONY BDZ-ET1000

気がつけばもう6年くらいRD-S600を使ってたが、かなり前からディスクトレイが閉まらなくなっていた。トレイを閉じる操作をすると一旦閉じるものの、すぐまた出てきてしまう。なので、トレイが引っ込んだところで手で無理矢理おさえて電源を切る、という無茶なことをしていた。
あと、去年くらいから録画した番組が突然消えてしまうというトラブルが何度かあり、これはそろそろ買い替えかなと思っていた。ダビング10にも対応していないし、ディスクドライブはDVDしかないからダビングはSD画質でするしかないし。もう東芝のレコーダーはRDシリーズの時代とは別物になってしまったと聞いていたので、パナの製品は嫌いだし他のメーカーはレコーダーにあまり力を入れていないようなので、買うとすればSONYかなと思っていた。
そんな折り、たまたま立ち寄った量販店で期間限定でちょっと安く売られていたので、急遽買うことにした。ネット通販よりも割高だけれども、ポイントが10%つくというし、7万円代で購入。まあたぶんそろそろ新機種が出るとかで在庫処分したかったのかもしれないけど、こういうのは買いたくなったときに買っておくのが肝要。次のモデルなんかどうなるかわからないし。
ということで買ってから10日ほど経ったので、使用感などを。
まず値段のわりに箱が小さくて軽いのに驚いたのだけど、筐体はかなり安っぽく見える。デザインはシンプルでいいんだけど、もう少しマシな素材を使ってほしかった。入出力端子も大胆に削減されていて、出力はHDMIと光デジタル音声のみ。コンポジット入力端子も背面に1系統あるのみで、前面にはUSB端子しかない。もうコンポジットで出力するような機器もないからいいけど。
前面がフタで覆われていているのでメディアを出し入れするときにはイチイチ手で開けなきゃだめかと思ったが、本体かリモコンで開く操作をすると、トレイがそのフタをグイっと押すような感じで出てくるので、フタも勝手に開くという仕組み。閉めるときにも、トレイの裏側がフタの上の部分を引っかけて自動的に閉まってくれる。しかしこのフタ、アクリル製のようだが、異常にホコリがつきやすい。わざとそういう表面加工でもしてるのかというくらいにホコリがつく。なので久しぶりにガラス繊維系のコーティング剤を使った。
背面のファンからは結構な風量の排気が出てくるが、動作音は静かで、ラックに入れてあればほとんど聴こえないレベル。LANケーブルの端子も一応あるけど、せっかくWiFi内蔵なのでそちらを使うことに。なので配線はかなりスッキリした。
店頭で操作画面を見せてもらっていたのでフォルダ機能がないことは知っていた。PS3を持っているのでXMBの操作はできるけれどもあまり馴れていないので、その点が少し心配だった。やはり使い始めの数日はXMBの操作感にイライラしたし、フォルダが作れないことにかなり戸惑った。ところが、録画予約のときに毎回録画にしておけば自動的に番組名のフォルダができることと、リモコンの黄色ボタンを押せばジャンルや録画日でまとめてくれることがわかってからは、俄然使いやすく感じるようになった。
機能面では、「もくじでジャンプ」がとてもよい。これは番組を観ながら中の人が番組のコーナー名や出演者などのインデックスを手入力しているそうで、ネットにつなげておけば情報番組や音楽番組などは、興味があるところに一発でジャンプできる。まだ地デジしか対応していないようだが、中の人がんばれ。
また、3番組も同時に録画できなくてもいいかなとも思ったけど、この同時録画というよりはマルチタスク機能がちゃんと作り込まれているところが重要。RDは2番組録画中は再生も何もできなくて、録画が終わるのをじっと待つしかなかったが、こちらはそういった制限はないそうだ。まだ試してはいないけれども、ダビングやBD視聴もできるとか。基本的にそんなにテレビ番組を観るわけではないけれど、近々CSを導入できそうなので、そうなるとこの同時録画が効いてくるかも。
画質は、最初はデフォルトのSR画質で録画していたが、これはお話にならないレベル。なので、BSや保存しておきたい番組はDR画質で録画することにした。
キーワードを登録しておけば自動的に録画されるという機能は当然ついているが、EPGが充実してきたことによる弊害か、キーワードに敏感すぎるきらいがある。毎週ポケモンドラえもんが録画されてしまうのは、どうにかならないか。
スマートフォンiPadに対応しているというのはとてもいい。外出先からでも録画予約や録画された番組の確認ができるので、Eメールを送信することでリモート予約していたRDとは隔世の感がある。また、WiFi経由でiOSバイスでも番組(録画したものでも、放送中のものでも)が観られるというのが便利すぎる。ただし、有料プラグインを購入する必要がある(700円だった)。朝起きて、寝床に入ったまま夜の間に録画された番組をざっとチェックして、いらなければその場で削除もできてしまう。ただ、録画した番組をブラウジングするアプリはSONY製のくせに広告が出るというのが気に入らない。BRAVIAのアプリもそうだったけど、自社製品のアプリであるという矜持はないのか。また、このアプリのほうが、2ペイン表示ということもあって本体のXMBよりも使いやすかったりする。
で、このようにiOSバイスで録画リストをブラウジングしたり録画番組を観ているとき、本体の電源はONにはなっていない。少なくとも再生機能の回路とNICには電力が供給されているはずだが、本体としてはOFFのままなのでHDMIには何も出力されない。省電力化ということなのだろうけど、これにはまだ馴れないな。
ということで、総じてかなり満足度の高い製品ではある。外見はイマイチぱっとしないけれども、そのかわりコストが3番組同時録画やソフトウェアに回されているという感じ。あとはまだ試していないBDへのダビングや、録画された番組が増えてきたときにパフォーマンスに影響が出ないかどうかが未知なので気になるところではある。