エンダーのゲーム

手元にある文庫本は1990年刊となっているから、読んだのもたぶんこのころ。だから四半世紀近く経っていることになる。
そのせいかところどころ都合よく忘れていたようで、大まかなストーリーは知っているけれども細部は記憶にないという、ある意味理想的な観かた(?)ができたのでは。
あの無重量の訓練室や戦闘服のデザインはイメージどおりだった。エンダーやヴァレンタインの配役も。ただ、尺の関係で仕方がないのかもしれないけれども、ヴァレンタインとピーターのエピソードはほとんど丸ごと削られていたのはちょっと残念。でも観終わって冷静になって考えてみると、あのようなメディア戦略の描写を今この時代にやっても、FacebookTwitterの出来損ないみたいな表現になってしまうのがオチだろうから、ばっさり切って却ってよかったのかもしれない。
というようにストーリーの進行はかなり駆け足なのだけど、原作を読んでない人はついてこられたのかな?エンダーの潜在能力がいかにユニークなものか、また最後の大事なあのくだりなどが説明不足のように感じたのだけど。
もう一つ気になったのは、『宇宙の戦士』(『スターシップ・トゥルーパーズ』ではない)に出てきたようなエピソードがあったこと。こんなやり取りはあったっけ?そしてマッチョというか、「口で糞たれる前と後ろにサーをつけろ!」的な雰囲気にはちょっとだけ閉口した。
やはり原作をもう一度読んでみようかな。新訳も出たことだし。

ヌイグルマーZ

死霊の阿波踊り……おっと、突っ込んだら負けだ。
いやーそれにしても自由だなあ。もちろん作り手側には多くの苦労があるのだろうけれども、そんなことを感じさせない自由さが、井口昇の映画にはある。必ずハッピーエンドになるし、出てくる女の子達は可愛いし。「いかがわしい宗教みたいなセミナー」の主催者が猫ひろしというのもなにげにすごい。
武田梨奈は今回もとても良かった。一人二役でしかも片方は男装という、アクションだけにとどまらない、俳優としての幅も広がった。しょこたんも、ロリータコスプレ+殺陣+ヌンチャクと、これは本人も嬉しいだろう。
音楽はやはり大槻ケンヂだったけれども、実は筋少のころから苦手なんだよな。でもこの映画の曲はなかなかいいなと思ったら、作曲とギターがNARASAKIだった。なるほど。


映画の日なので2本続けて観たけど、今日はどちらもとても面白くて大満足。公開してまだ1週間ほどしか経っていないわりには、意外に空いていた。