エンダーのゲーム

手元にある文庫本は1990年刊となっているから、読んだのもたぶんこのころ。だから四半世紀近く経っていることになる。
そのせいかところどころ都合よく忘れていたようで、大まかなストーリーは知っているけれども細部は記憶にないという、ある意味理想的な観かた(?)ができたのでは。
あの無重量の訓練室や戦闘服のデザインはイメージどおりだった。エンダーやヴァレンタインの配役も。ただ、尺の関係で仕方がないのかもしれないけれども、ヴァレンタインとピーターのエピソードはほとんど丸ごと削られていたのはちょっと残念。でも観終わって冷静になって考えてみると、あのようなメディア戦略の描写を今この時代にやっても、FacebookTwitterの出来損ないみたいな表現になってしまうのがオチだろうから、ばっさり切って却ってよかったのかもしれない。
というようにストーリーの進行はかなり駆け足なのだけど、原作を読んでない人はついてこられたのかな?エンダーの潜在能力がいかにユニークなものか、また最後の大事なあのくだりなどが説明不足のように感じたのだけど。
もう一つ気になったのは、『宇宙の戦士』(『スターシップ・トゥルーパーズ』ではない)に出てきたようなエピソードがあったこと。こんなやり取りはあったっけ?そしてマッチョというか、「口で糞たれる前と後ろにサーをつけろ!」的な雰囲気にはちょっとだけ閉口した。
やはり原作をもう一度読んでみようかな。新訳も出たことだし。