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- 作者: ジョージ・R.R.マーティン,George R.R. Martin,酒井昭伸
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/04/21
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- 作者: ジョージ・R・R・マーティン,酒井昭伸
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遺棄されていた「連邦帝国環境工学兵団」所属の巨大宇宙船「方舟号」を偶然手に入れた商人ハヴィランド・タフが、方舟号に残っていた豊富な遺伝子プールとクローニング技術を駆使して、食料危機を解決したり、インチキ預言者を懲らしめたり。まあまあ楽しめたけれど、帯にあるように『ハイペリオン』と釣り合うほどではない。訳者が同じだから、こういう売り方にしたのだろうけれど。
強力な生物を無制限にクローニングできるならば、環境戦争だろうが食料難だろうがある程度は解決できそうだ。その手の、人間の浅知恵よりも自然の方が一枚上手で、思い通りにはいかずにしっぺ返しをくらう、というのがSFの定石だが、そういうエピソードはなかった。生態系の複雑さなどが描写されておらず、直球勝負の方法がいつも通用してしまうので、やや安易。そういった意味では、あまりSFっぽくなかった。タフのキャラクターは特異で魅力的だけれど、それが活かしきれていないようにも思った。あまり小難しいことは考えずに、単純に楽しみましょう、という類の作品。
猫がたくさん出てきていろいろと活躍してくれるので、猫好きとしては嬉しかったが。