吾妻ひでお『うつうつひでお日記』

うつうつひでお日記 (単行本コミックス)

うつうつひでお日記 (単行本コミックス)

この表紙が、一時的に高騰したネームバリューでもって売らんかなという出版社の魂胆が見え見え。
でも内容はとても良くて、帯にあるとおりかなりダメ人間な日記だけど、面白い。題名どおり、うつだとか不安だとかという独白がしょっちゅう出てくるが、深刻さを感じさせないどころか、ちゃんと笑えるギャグになっている。
TV雑誌はテレビブロスしか読まないとか、『万物理論』を読んでのイーガンへの評価(「イーガン長編向いてないんじゃないか?」)など、自分との共通点があってちょっと嬉しい。
しかしこの読書量はすごい。『失踪日記』が売れる前で暇な時期だったとはいえ、一日に最低でも一冊読んでいる。いくつか読んでみたいものもあったが、評価の閾値がやや低めのようなので、要注意かも。