ラリイ・ニーヴン『リングワールドの玉座』

リングワールドの玉座―ノウンスペース・シリーズ (ハヤカワ文庫SF)

リングワールドの玉座―ノウンスペース・シリーズ (ハヤカワ文庫SF)

前作『リングワールドふたたび』を読んだのは、もう10年以上というか、20年近く前だと思う。もう内容はすっかり忘れていて、ティーラ・ブラウンがプロテクターになっててびっくりしたなあ、くらいしか憶えていない。
だが前作からの引きもなにもなく本編が始まってしまうので、話にさっぱりついていけない。それに、ニーヴンってこんなに回りくどい文章を書くんだったっけ?
確か、リングワールドの二足歩行生物は、人類もそうだが元をたどればパク人という設定だったと思う。それら二足歩行生物たちは「リシャスラ」という生殖を伴わない疑似的な性行為をコミュニケーションや取引の道具にしているのだが、異種族同士が顔を合わせればとにかくリシャスラばっかりで、みんなヤリすぎ。
というわけで、あまり楽しめなかった。
続編の『リングワールドの子供たち』はもうハードカバーで出ているから、あと数年経てば文庫で読めるだろう。かなりの謎が解決されているらしいので、無事に打ち止めにできそう。
ところで、現在早川SF文庫から出ているニーヴンの本は、リングワールドの3作と、パーネルとの共作『悪魔のハンマー』だけ。いつの間にか、他のノウンスペース・シリーズも『無常の月』も絶版になってしまっていた。なんてこった。