駕籠真太郎『フラクション』

フラクション

短編集だと思って買ったら、あれこの話ずいぶん長いな、長編だったのか、と思ったら終わっちゃった、対談もある、へー顔出してるんだ、あこれは前に読んだことのある短編だ。ということで、表題作と対談と短編4つ。
表題作は中途半端な長さだけど、わりと凝った構成になっていて確かに連載では難しかったのかもしれない。ミステリーと銘打ってはいるものの、この作者だからトリックはまあどうでもいい。というか、これらのネタなら実験マンガとしてもう誰かが既にやっていそう。
描き下ろしだからか、絵柄が少し変わったような気がする。なんとなく『月館の殺人』のときの佐々木倫子の絵柄に似ているように思ったんだが、あえてそうしたのでは、というのは考えすぎかなー。