夏時間の庭

シアターキノで最初に上映していたときはスルーしたのだけど、ちょうど帰省中にアンコール上映をやっていたので観に行った。
それにしても、なんでもない映画だった。祖母が家や美術品といった遺産を残して亡くなるのだが、遺産を独り占めしようとして骨肉の争いがあるわけでなし、家督を巡って家宝にちなんだ殺しかたの連続殺人があるわけでなし、遺品の中にお宝のありかを書いた地図があって、それを表向き正当に手に入れるために非決定的に見えて実は決定論的なアルゴリズムを使って必ず自分に当たるように細工したりするわけでなし。
こういう、特にこれといった事件も起きない淡々とした物語を観たいという気分になることはたまにあるが、残念ながら今日はそういう日ではなかった。つまらない映画だというわけではないのだけれども。