飴村行『粘膜人間』

粘膜人間 (角川ホラー文庫)

粘膜人間 (角川ホラー文庫)

わはは、なんだこれ。身長195cmで体重105kgの小学生とか、河童の三兄弟とか、グッチャネだの半馬鹿だの。いや、褒めてるんだけど。
全編とおして残酷描写、グロ描写のオンパレードで、筒井康隆のドタバタや式貴士を思い出したりして。その中でも、第弐章が特に良い。ここには、残酷さのその先に、ある種の美しさが存在する。ただのキワモノだろうと高を括っていたのだけど、意外にストーリーテリングが上手いし、構成も巧みだ。
しかし、作品そのものよりもむしろ作者の人となりのほうが気になってしまった。他の作品も読んでみるか。