長崎ライチ『ふうらい姉妹』

ふうらい姉妹 第1巻 (ビームコミックス)

ふうらい姉妹 第1巻 (ビームコミックス)

カバーに一目ぼれしてジャケ買い。そして大当たり。いやこれは素晴らしい。上野顕太郎尾玉なみえに初めて出会ったときのような衝撃だ。
絵が上手いんだか下手なんだか、またこの姉妹の着ている服のデザイン、小物類などもとても微妙なバランス。なんとなく昭和の雰囲気もするが、それでいてレトロ趣味に走っているわけではなく、決してウケだけを狙っているようでもなく、かといって天然なわけでもなさそうで、実際この作風はかなり計算されてるんじゃないだろうか。
この才能は今までにない類いのものだ(少なくとも、おれは出会ったことはない)。このままマンネリにならずに、そして一発屋で終わりませんように。
ところで、この作者には鋭い知性の閃きを感じる。さりげなく理系ネタが多いのもそうだけど、むしろ哲学方面の教養がありそう。
おれには、はくしきの傾向があるからよくわかるんだ。