山岸凉子『テレプシコーラ』第2部5

ちょうど『アラベスク』第一部の終わり方みたいで、話が都合よく出来すぎなんじゃないかと思わないでもないけれど、読者が求めていたのはこれなんだよな。まあその代わりといってはなんだけど、結局ローラ・チャンの正体は明示されないまま。だけど、この終わり方で良かったと思う。
六花がコレオグラファーの道を歩むのは間違いないだろう。そしてその未来はそれぞれの読者の想像力に託されたのだと思おう。自分も含めて多くの読者は漫画は描けないだろうけれど、六花やローラの未来を「振り付け」ることは出来る。作者が主人公にコレオグラファーを選んだ理由のひとつが、そこにあるのではないか。