とり・みき『とりったー』

とりったー (リュウコミックス)

とりったー (リュウコミックス)

そっか、これはtwitter版『愛のさかあがり』なんだ、と半分くらい読んでから気がついた。遅い。
最初のほうに出てくる、「キドカラー飛行船の操縦士は私の伯父でした」というのがとてもいい。こういう予想もしない方向から突然すごいネタが出てくるのが、twitterの面白いところだよなあ。
とり・みきはフォローしているけど、この企画はスルーしてたし雑誌も読んではいなかった。だから初めてよむネタばかり。巻末の作者のインタビューで、この『とりったー』は、ウェブと雑誌という紙媒体がシステム的に乖離していることによる過渡期的な作品だというようなことを言っている。確かにそうかもしれないけれど、ほとんどの場合漫画作品は雑誌では読まずに単行本で読み、ウェブにしてもそう積極的に関与していくほど活動的ではないおれのような人間にとっては、その「過渡期」の後に来るものが何かはまだわからないけれど、あまり楽しいなものじゃないかもしれないなあと思うのであった。