Perfume 『JPN』

JPN(初回限定盤)(DVD付)

JPN(初回限定盤)(DVD付)

JPN(通常盤)

JPN(通常盤)

例によってフラゲ。そして初回盤と通常盤。今回は初回盤もわりと潤沢に店頭にあったような気がする。
アルバムは2年4ヶ月ぶりらしいんだけど、そんなにブランクがあったっけ。定期的にシングルが出ていたからあまり気にしてなかった。でもそのシングル曲たちがこのアルバムには多く収録されているので、もっと新曲が聴きたかったなあと思っていたが、その気持ちはとても良い方向に裏切られた。
Album-mixが2曲収録されているが(「レーザービーム」「GLITTER」)、この2曲の解体ぶりが素晴らしい。シングルではできないことをアルバムでやる、という見本のような曲。
中盤には新曲が多いが、これがまたいい。今まで、「80年代のような雰囲気」とか「歌謡曲の方法論」といった昔のロッキン・オンが書いていたようなごたくを聞かされていたが(なのでPerfumeが載っている音楽雑誌も買わなくなった。立ち読みして写真だけ見るけど)、これらの音楽はそのどれでもない。
既発のシングル曲のmixも含めて、1曲ごとに作風を変えてくる、まるでかつての筒井康隆の小説のよう。
全体の構成もまたよく練られているなあ。アルバムとしての完成度は文句のつけようがないし、前作よりも明らかに進歩している。これはMIKIKO先生もきっと気合いを入れてくるだろうから、来年のツアーがとても楽しみ。
あと、初回盤に入っているDVDがこれまた大サービス。震災で未完成だった「レーザービーム」のフルバージョンが入っていて、これが観られただけでも幸せ。そして「微かなカオリ」につながるあたりがニクい。