ヤマザキ・マリ『テルマエ・ロマエ』VI

テルマエ・ロマエVI (ビームコミックス)

テルマエ・ロマエVI (ビームコミックス)

最後は鉄蔵じいさんがいいところを全部持っていった感があるけれども、ハッピーエンドでヨシ!
しかしSFスキーとしては、この物語における時間理論を、野暮にならない程度に非科学的でもいいからでっち上げてほしかったところ。まあこれは余計なお世話だが。
ところで、この巻は中盤の第36話の途中あたりから、画のタッチが変わる。特に風景や建物などが、わりとかっちりとしたものになってコンピュータ処理も多くなり、最終話ではそれがかなり顕著になる。巻末の作者自身による「ローマ&風呂、わが愛」には「某ベテラン漫画家の友人の協力を得て」とあるが、これはたぶん、とり・みきのことだと思う。作画協力にも「T氏」とあるし。だけど正直なところ、この部分だけ浮いていると思う。
とはいえ、最初は雑誌での連載も知らず中身も見ずにジャケ買いした漫画が、こうして大団円を迎えたというのはとても感慨深い。秋からは続編?らしき新連載も始まるようで、そちらも楽しみだ。