ヤマザキマリ『スティーブ・ジョブズ』1

そりゃ使っている電話もオーディオプレイヤーも、今こうしてブログを書いているマシンもアップル製品だけど、アップル社の製品とサービスには興味はあってもスティーブ・ジョブズという人物にはあまり興味はない。というか、むしろ関わりあいになりたくない、避けるべき種類の人物という印象を持っている。同じスティーブなら、エンジニアであるウォズニアックのほうに断然親近感を覚える。
まあでも描いているのがヤマザキマリだし、アップル社の歴史のほうにより興味があるので読んでみた。当然だけど、『電脳なをさん』とは別物だった。
ジョブズの人となりは置いておいて、いち漫画作品としてみると、ちょっとビミョー。ジョブズの幼少期〜少年期から青年期への変化が急すぎるのと、東洋思想やスピリチュアリズムにかぶれていく過程が今ひとつピンとこない。画も、「T氏」による(と断言してしまおう)部分がはっきりわかってしまうので、ちぐはぐに感じてしまうところがある。各話の最後にある1コマや2コマのおまけ漫画のほうが面白いし、作者の持ち味が活かされていると思う。
ちゃんと完結するまで見届けるけど。