カニバル

このストレートなタイトルはどうだ。実は原題だと日本人にはわかりづらいので大人の事情で邦題がこうなってしまった、なんていうパターンかと思ったら、原題も『Canibal』なのだった。
しかしこの映画はそういうセンセーショナルな部分が売りなのではなくて、むしろ逆に地味で淡々とした映画だった。冬という季節ともあいまって、静謐、という形容が相応しい映像美もよかった。遠景と長回しを多用するという手法も、この映画には合っていたと思う。
予告編どおりのストーリーだったので話の内容はわかっていたが、最初に出てきた美人がデーハーすぎて違和感があった。と思ったら、彼女は早々に主人公の文字通り餌食になってしまう。その美人の部屋に訪れたのが彼女の姉で、どちらかというと地味な外見のこの女優は雰囲気があってなるほど犯人が我を失ってしまうのもわかる。身体も、映っているシーンは短いけれども綺麗だった。