外薗昌也『エマージング』1・2巻

エマージング(1) (モーニング KC)

エマージング(1) (モーニング KC)

エマージング(2)<完> (モーニング KC)

エマージング(2)<完> (モーニング KC)

外薗昌也といえば、「少年チャンピオン」でとり・みきと同時期につまらないギャグ漫画を描いていて、その後SFに転向してこれまたつまらないSF・ファンタジーを描いていた、という記憶しかない。SFに転向した当時はSF漫画ブームで、新書館あたりから、乱造された超軽量SF・ファンタジー漫画が大量に発行されていた。この作者が今でも描いていられるのは、物好きな固定ファンがいるからか。
内容は、日本で新たな出血熱ウィルスが発生するというパニックもの。本当は日本の危機管理の脆さを描きたかったのだろうけど、単行本2巻で収まるところで打ち切りが決まったのだろう、あっさりと抗体が発見されてパニックは収束。
最後はありがちな、「パニックはまだ終わっていない」みたいなとってつけたようなエピローグ。「夢オチ」「宇宙人オチ」はSFの禁じ手と呼ばれるが、こういう終わり方もいいかげん禁じ手にしてよいのでは。