amazonのカスタマーレビューという名の落書きには、たまにスゴく面白いものがある。このiPod shuffleのレビューは最高だ(本当は全文引用したいところだけれど、著作権amazonにあるようなので、リンクするにとどめる)。
この人がものすごく感動したのであろうことは文章からひしひしと伝わってくるのだけれど、プチ電波系にありがちなずっこけ文章で、意気込みだけが見事に空回りしている。
いきなり「世界最先端」なんて言ってるけど、ぜんぜん最先端なんかじゃありませんから。むしろ、世の中の流れとは逆行しているのに。次に、iPod shuffleの操作を「すべてアナログにした」とあるけれど、アナログな操作はひとつもありませんよ。たぶん、この人の頭の中では、「アナログ=非デジタル=素晴らしい」という図式が成り立っていて、その前提ゆえの感想なのかも。
続いて、「現代社会は、ますます複雑怪奇になる」なんて新聞の投書欄なみの紋切り型。勢いで現代社会論にまで風呂敷を広げてしまったが、「アイポッド・シャッフルの白色は、まさに現代の複雑怪奇な色に染まった人間の心をゼロに戻すイメージがどこかにある」と、読んでいるこっちが恥ずかしくなるくらいに詩的な表現で見事にたたむ。
どうもこの人はテクノロジーのトレンドには疎いらしいんだけれど、それにしても、フラッシュメモリとハードディスクの違いがわかっていなかったり、もう何年も前から携帯電話で音楽が再生できることを知らなかったりで、なかなかのお茶目さんだ。ただ、最後の文章「いったいソニーは何をしているのかな?!」だけは同感だけれど。
極めつけのオチは、これだけ褒め称えておきならが、iPod shuffleに対する評価が☆一つということでした。