楳図かずお『超まことちゃん』1

超!まことちゃん 1 (ビッグコミックススペシャル)

超!まことちゃん 1 (ビッグコミックススペシャル)

1988年に描かれたようだが、『わたしは真吾』でかなり消耗しきった直後くらいじゃないのかな。
ほぼ全編が排泄物と粘液と生殖器でできているようなもので、かなり下品。元々の『まことちゃん』も確かにそういう要素は多かったけど、何よりもまず、笑えたのだ。だがこの『超まことちゃん』は、ひたすら下品なだけで、それこそ便所の落書き並み。さすがにキツくなってきて、2巻以降は買うのをよそうかとも思った。
しかし後半の、キリストが出てくる話がちょっとした考えオチで面白かったのと、最終話は何かがふっきれたかの如き目茶苦茶さ(ウンコを口に突っ込んだりする)でつい笑ってしまった。また、解説が祖父江慎で、まことちゃん語で書かれていてなかなか良かった。表舞台に出てくるひとじゃあないと思っていたので、意外だが。子供の頃に楳図かずおの恐怖漫画を読んで受けた衝撃は、わりと普遍的なものなのかも。
一応、続きも読むことにしよう。