セス・ロイド『宇宙をプログラムする宇宙』
宇宙をプログラムする宇宙―いかにして「計算する宇宙」は複雑な世界を創ったか?
- 作者: セス・ロイド,水谷淳
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/11/10
- メディア: 単行本
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宇宙がひとつのコンピュータという考えはライプニッツによるものだというのは、『ワン・ゼロ』での馬鳴アキラ君のセリフ。当時、このセリフにはとても感心したものだった。最近ではイーガンの「ルミナス」が、これに近い考え方を元にしていると思えたので、このアイディアの現代的な説明を期待していたのだが。
著者が量子コンピュータの専門家だからか、論理演算の説明のところでいきなり論理ゲートの記号の解説まで始めちゃったりして、ちょっと突飛な印象。また、フレンドリーなところを見せようということなのだろうけど、ギャグがすべりがちだったりお下劣だったりする。
全体的に、今ひとつな内容だった。