諸星大二郎『栞と紙魚子の百物語』
- 作者: 諸星大二郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/06/07
- メディア: コミック
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サッカー少年の名前が「辺噛(べかむ)」とか、禁断の魔書「根暗なミカン」とか、長年コツコツ描いてるとこういうベタなギャグでも笑えてしまう風格みたいなものが出てくる。
他にも、お稲荷さんの狐が通力を使って携帯電話に画像を転送したり、弁天様の10分の1フィギュアとか、現在の「俗」の取り入れ方がとても面白い。佐藤史生の『ワン・ゼロ』に出てくる狐の眷族を思いだした。
最後のコマの紙魚子のさりげない科白がまた、凝った伏線まで張られていて笑っちゃうんだけど、このギャグは40歳以上限定だろうなあ。