獸木野生『パーム31 蜘蛛の文様II』

パーム (31) 蜘蛛の紋様 (2) (ウィングス・コミックス)

パーム (31) 蜘蛛の紋様 (2) (ウィングス・コミックス)

前の話はすっかり忘れていたので、30巻を読み直してみた。続けて読むと、やっぱり面白い。
このシリーズも長くなりそうだから、新しいのが出るたびに最初から読み直して、ということが続くんだろうなあ。長いシリーズとはいっても、「愛でなく」のようなグダグダにはなりそうにない。ストーリーに芯があるからか。
いつもだと枝葉末節に寄り道しそうなところ(マイケル・ネガット事件のディテールなど)を文章で説明しているのだが、展開を早くしてストーリーの密度を濃くしようという意図があるように思える。30巻のように文章だけで数十ページ、という構成でもいいと思う。元々文章が上手い漫画家だし、最近流行りの、サイドストーリーをラノベの文庫で出す、というようなビジネス寄りのアプローチよりはよほど良い。