高野文子『こどものとも年少版』2

こどものとも年少版 2010年 02月号 [雑誌]

こどものとも年少版 2010年 02月号 [雑誌]

Twitterで教えてもらった、高野文子の絵本。これはどのアンテナにもひっかからなかったので、教えてもらわらなければ完全に見逃すところだった。
「ふとん」が少女の葬式を描いたものなのに対して、こちらはこれから成長していくであろう少年(というか幼児)を描いている。自我が芽生えたばかりでまだまだ他者(しきぶとんさん、かけぶとんさん、まくらさん)の庇護を必要としているが、目覚めた後に彼がそれら寝具に対して感謝の言葉を発するというところに、社会性の萌芽が窺える、ということなのかもしれない。
中に小冊子が入っていて、「作者のことば」と、この絵本が作られるきっかけになったエピソードが書かれている。これもまた面白い。あと、裏表紙のシンボルたちは意匠としてとてもユニークだ。
高野文子は他にも絵本を描いているようだけど、持ってない。探してみるか。