『新世紀エヴァンゲリオン』12

新世紀エヴァンゲリオン 12 (角川コミックス・エース 12-12)

新世紀エヴァンゲリオン 12 (角川コミックス・エース 12-12)

11巻が出たのが2007年。それから約3年が経ってるし、その間に新劇場版が2篇も出来るしで、すっかり時代遅れになっちゃってるんじゃないのと思ったけど、中盤くらいまでは意外に面白かった。ゲンドウがATフィールドを展開するスキルをいつのまにか身に付けていたり、シンジやゲンドウの本音が聞けたり、貞本版エヴァワールドの説明があったり。オリジナルのエヴァ旧約聖書の知恵の実と生命の実という二項対立に基づいているのに対して、貞本版では二種類の生命の起源を地球と月の衝突に置いている。まあこれで、セントラルドグマが地中にあるということの説明はつくかもしれない。
ただ、後半は、劇場版『Air/まごころを、君に』 を、アクションシーンのカットも含めてほぼ単純になぞっているだけなので、新鮮味がない。このマンガで描かれているアスカの復活と弐号機の活躍は、映画版を観たという体験があるからこそ納得できるわけで、表現する態度としてそれでいいのか。
まあ、いずれにしてももうすぐ終わるだろうから、ここまで来たら最後まで付き合うことにする。