リチャード・モーガン『ウォークン・フュアリーズ』

ウォークン・フュアリーズ 下―目覚めた怒り

ウォークン・フュアリーズ 下―目覚めた怒り

前の2作はそこそこよかったんだけど、これはなあ。
プロローグだけ読むと傑作の予感がするのだけど、続く本編がいきなりつまらなくて、エンヴォイの特殊技能を駆使してほとんど斜め読み。滅多にこういうことはしないのだけれど。
うわべだけハードボイルドタッチのスタイルやセリフ回しなどの雰囲気を優先するあまり、細部に矛盾があるし、ストーリーテリングがイマイチで読むのが苦痛だった。無駄に長いし。それでも、意地で最後まで読み切ったおれ偉い。
最後の最後でちょっとだけ面白くなるので、下巻くらいのボリューム(約450ページ)に納まる密度にしてくれたなら、もっと評価できたかもしれない。