星野之宣『エル・アライメンの神殿』

エル・アラメインの神殿 (ビッグコミックススペシャル)

まずカバーの絵で、おおっ、と思うわけだが、この短編集は中盤くらいまでこういう「あったかもしれない過去」という、いわゆる歴史改変ものとはちょっと違う趣で面白い。
「国辱漫画」はちょっとスベり気味だけど、筒井康隆の「色眼鏡の狂詩曲」を意識してるのかな？パロディも全体的にわかりやすいネタが多いけど、「エイリアン」のカットされたシーンがこっそり紛れ込んでいる。
「RED-DEATH」は単行本初収録ということでもちろん初めて読んだが、こういうストレートなロボットアクションものって星野作品には珍しいんじゃないかな。掲載誌がベーアズクラブだからかも。ちょっとだけ『砲神エグザクソン』にディテールが似ているところがあるんだけど、園田健一はこれを読んでたりして？