SONY UDA-1 & SS-HA3 [野望編]

SONY USB DAC アンプ シルバー UDA-1/S

SONY USB DAC アンプ シルバー UDA-1/S

SONY スピーカーシステム シルバー SS-HA3/S

SONY スピーカーシステム シルバー SS-HA3/S

すべては「水曜日のカンパネラ(水カン)」から始まった。というのはスケールが小さいのか大きいのかよくわからないが、嘘ではない。
伏線は先月(9月)からあって、年に一度来札する名古屋のオーディオの偉い人にSACDの良さを教えてもらい、
UC YMO[Ultimate Collection of Yellow Magic Orchestra]
ナイトフライ (SACD/CDハイブリッド盤)
あたりを買ってOPPOのプレイヤーで聴いてみたのだった。するとどうだ、アナログレコードを聴いていたときの雰囲気が甦ってきて、ちょっと感動してしまったではないか。このように実際に体験してみて、今まで全く気にしていなかったいわゆるハイレゾ音源とDSDの良さを実感した。
そんな折りに水カンのライブを観て一気にハマり、関連情報をネットで調べていたら、早々にOTOTOYに行き着いた。このOTOTOYで配信しているのがハイレゾ音源が多く、それもCD先行配信だったりCD化されていない/されそうもないライブ音源だったりして、しかも音楽だけではなくインタビューなどのコンテンツも面白い。iTunes Storeよりも安いし、MP3でもWAVでも値段は同じ。これでハイレゾ音源への興味が急激に高まったところに、このSONYDAC/アンプとスピーカーの存在を知った。
ハイレゾ音源の再生に関してちょっと調べてみたところ、MacOSというかiTunesではFLACは再生できないものの、中身はほとんどALACと同じなので容易に変換できる。また、Mac miniのオーディオ出力(ミニジャック)は光デジタルの端子も兼ねているので96kHzまでなら出力でき、USBなら192kHzまで可能なようだ。OTOTOYに限らず世の中に流通しているハイレゾ音源は96kHz/24bitまたは48kHz/24bitのものが多いので、これならば充分。ただし、DSDのネイティブ再生が可能なハードウェアは限られている。これだけが少し残念だが、フリーソフトを使ってDSDからWAVへ変換するか、どうしてもネイティブに近い状態で聴きたくなったらCORGのDS-DAC-10を買ってRCAケーブルで接続するという方法もある。
以上のようにMacハイレゾ音源を再生することに関してほとんど問題はない、ということがわかったところでこのUDA-1の仕様などを見てみると、知れば知るほど欲しくなってきた。部品はいいものを使っているようだし、大きさも邪魔になるほど大きくはなく、不安になるほど小さくもない。ファンがついているけれどもよほどのことがないかぎりファンが回るほど高温にはならないようだ。なにより、これ1つあれば既に持っている音源に加えてたいていのハイレゾ音源を再生できるわけで、製品として面白いしコストパフォーマンスも高い。電源内蔵なのものいい。
スピーカーは、およそ30年モノのFostexのFE106Σ(未使用)があるので初めて自作にチャレンジしてみようかとも思ったが、よく考えてみたらアンプは100kHzまで出せるのにこのユニットではそこまでの高周波は出せないだろう。まあ、耳がかなり老化しているのでどうせ聴こえないだろうし、ハイパーソニック((c)山城祥二)な理論によれば可聴域外の音は聴こえなくても自律神経系や免疫系には効果があるらしいが。
とにかく、UDA-1にSS-HA3用のモード(背面にスイッチがある)が用意されているということは、この2つを組み合わせて使えということなのだろう。SS-HA3は写真で見るとややアクの強いデザインだが、アルミ筐体のスピーカーというのも興味があるし内部の写真を見ると剛性にはちゃんと配慮しているようだ。
ちょうどいいタイミングでこれらの製品が発売されたわけだが、実売価格が下がるのを待たずに思い切って購入した。
で、実際に鳴らしてみると、音質がどうのという以前に、音楽を聴くのがとても「楽しい」と感じた。確かにiTunesで再生した音をそれなりのスピーカーで聴くのは手軽で便利でよいのだが、手が届く位置にアンプがあり、入力を切り替え、ボリューム(価格のわりには質感はいい)を回して音量を調整するという手間も含めて楽しい。なんというか、デジタルの部分はブラックボックスのままだけれども、アナログ時代の「自分でどうにかできる感」も得られるというのが嬉しい。
実際に望み通りに使えるようになるまでには実は紆余曲折があり、「モノ」としてのこれらの製品について述べたいこともあるので、それらは次回[導入編](予定)にて。