Kindle Paperwhite

Kindle Paperwhite (第6世代) ―Wi-Fi

Kindle Paperwhite (第6世代) ―Wi-Fi

もともと電子書籍にはほとんど興味はなかったし、「本」という形式に勝る文章アーカイブの形態はないと思っていた。でも電子書籍の端末は一つくらい持っていないと評価のしようもないんじゃないか。
Amazonがこの新型を発表したときにKindle本のコーナーを見てみたら、『日本国憲法』が0円になっている。なるほど、著作権で保護されていない/期限の切れたものは無料なのか。とよく見ると、『ドグラ・マグラ』や『黒死館の殺人』も0円になってる。これらは数年前に著作権が消滅して青空文庫でも公開されていたっけ。たしかに憲法や聖書、一般教養としての古典文学や随筆などは、たまに「あれ?どうだったっけ?」となることがあって、いつでも参照できるようになっているのは便利かもしれない。それにこの値段はなかなかお手ごろだし。短編集やショートショートを気軽に読めていいかもしれない。ということで即ポチっと。
注文したのがかれこれ2ヶ月くらい前なのですっかり忘れたころに届いたのだが、黒い箱を開けてみるとちょうどいい大きさの本体が白い紙製の緩衝材も兼ねた内箱に鎮座しており、画面にはなにやら抽象画のような紋様が見えている。なんだか遺影みたいだなあと思った。この画面の紋様だが、保護フィルムかなにかが貼ってあるのかと思ったら、そういえばこれは電子ペーパーなのだった。思わずこれを剥がそうとしてしまったというのは内緒だ。
大きさは文庫本よりもほんの一回りほど大きいだけで、ちょうど手に馴染む大きさ。重さも、思っていたよりも軽くてよかった。側面と背面はプラスチックだが、滑りにくい。これならカバーなどに入れず裸で持ち運んでもいいだろう。
本体下部のスイッチを入れると、ガイダンスが現われた。これに従って簡単に使用言語やWiFiなどの設定を済ませると、特にアカウント情報などを入力することもなく、すでに購入済みだった書籍がクラウドからダウンロードされた。出荷時にアカウント情報を本体に入力済みのようで、再度箱を見てみると、送り状の他に自分の氏名が書かれたシールが貼ってある。誤配されたらどうするんだろうと、これには少し不安を憶えた。
さっそく本を適当に選んで読んでみたら、文章の脇にルビのように「○○人がハイライト」と表示されている。これはたぶん、クラウドにアップロードされた情報を集計して表示しているのだろう。この手の機能がデフォルトで有効になっているというのはウザいので、さっそく設定を探して無効にした。
ページ送りや設定画面の遷移の際には、再描画のためか一瞬画面が乱れるて全体にノイズが乗ったようになる。これでも以前のモデルからは改善されているとのこと。
設定画面はiOSのそれにやや似ているが、まだ馴れていないからか、痒いところに手が届かない感じ。なのでまず、「ユーザーガイド」から読むことにしよう。
こうしてようやく本体が届いて使えるようになったので、AmazonKindleストアを改めてよく見てみたが、紙の本に比べて劇的に安いというほどではないなあ。新訳・旧約聖書なんて、ギデオン協会がタダで配布していてもよさそうなものだが。まあたかが99円なので、手間賃と思って買うけれども。
あとは、XMDFなどの電子書籍のフォーマットをKindle用に変換できるソフトが配布されているので、試してみたい。電子書籍リーダーを何種類も持ちたくないもの。