トニーたけざき『トニーたけざきのガンダム漫画 サクサク大作戦』

実質『トニーたけざきガンダム漫画』の4巻のはずだけど、あたかも新シリーズのように見えるこのタイトルは、唐沢なをきの『まんが家総進撃』にあった現象か。
それはそれとして。「サク」「クフ」「シオンク」など、ジオン脅威のメカニズムから濁点をとると一気にゆるキャラっぽくなるという発見が素晴らしい。
トニーたけざきの漫画では、メカメカしさに粘液や体毛といった生物的なものが組み合わさると、ハイブリッドというよりはナマモノとして一層生々しくなるという不思議な特徴があるが、サクというキャラによる相乗効果でそれがさらに引き立っている。ザクレロの目は実は柔らかくて、そこを押すと「眼がむにゅう〜〜と…」という、文字にしちゃうと面白さが全く伝わらないのがもどかしいが、しかもそのタイトルが「パスカルの原理」というのがまたいい。そういやガンダムのメインカメラを押すとやはり「むにゅう〜〜」というネタが前にあったなあ。
正直、たまにハズしちゃうネタもあるけれども、悪夢を見るサクや、『マッドメン』みたいな「ヘルメス」はいいなあ。この4コマはややお腹いっぱいという感があるが、『ガンダム漫画』のシリーズは続けてほしい。