よしながふみ『大奥』11

大奥 11 (ジェッツコミックス)

大奥 11 (ジェッツコミックス)

オビに「怪物、徳川治済」とあって、ん?治済?って思ったら、そうか、将軍の母親か。前巻が手元にないのでわからなかった。
そしてどのへんが「怪物」なのかというと、モロにサイコパスじゃないか。これは意外な展開だ。公家と違って武家の場合は面倒なタブーがないからこういうふうに描けるのかなーなんて思ったりして。
そしてそして、10巻で不条理にも追放されてしまったあの人たちに復活の兆しが。作者の構想がもともとこのようだったのかどうかはわからないけれども、これは現在に対する警鐘か、あるいは未来に対して希望を持ってもいいんだよというメッセージのようにもとれる。
しかし11巻になっても勢いが衰えないというのはすごいな。杉田玄白も出てきたし、もうそろそろクライマックス?そこに治済がどうからんでくるのか、次の巻が楽しみでしかたがない。でも12巻が出るのは1年後ですと。それまでに全部再読しておこう。